京都の上賀茂神社の参拝記です。
厄を祓い、あらゆる災難を除いてくださるという厄除けのご利益、美しい小川の浄化作用をいただく旅です。
二の鳥居~立て砂へ
参拝スタートは、社務所の横。
駐車場から二の鳥居に向けて歩きます。
のどかな光景が広がります。
この緑の部分は馬場。
賀茂競馬(かもくらべうま)という神事で、馬が勢いよく走り抜ける場所です。
まっすぐ伸びた参道の向こう。一の鳥居が見えています。
二の鳥居まできました。
二の鳥居を入ってすぐの建物が、楽屋です。
楽屋の前には「祓いの短冊」があります。
祓いの短冊は、悩みを短冊に記入し、小川の祓い処から流すことで、心身共に清めて所願成就を祈るというものです。
楽屋の斜め前には、細殿といわれる建物。
この細殿は、天皇・斎王・上皇が参拝されたとき、まずこちらに入御され、装束を整える御殿です。
親善挙式が行われるところでもあります。
建物の前には立て砂。
立砂は、上賀茂神社のご神祭、賀茂別雷大神(かもわけいかつちのおおかみ)が御光臨されたという神山をかたどったもので、神を迎える原型です。
頂きには松の葉が立っていて、陰と陽の一対になっているそうです。
立て砂の横には、清めのお砂が500円で授与できます。
※2020年9月現在。
手水舎。
感染症対策で柄杓はありませんが。
※2020年9月現在。
風鈴の音が美しくて癒されます。
桜門~中門・特別拝観へ
御手洗川にかかる小さな橋、樟(くすのき)橋(長寿橋)をわたります。
上賀茂神社の境内には鴨川が源流である御手洗川が流れています。
桜門の前を流れる部分は御物忌川(おものいがわ)と呼ばれ、ご本殿を囲むように流れています。
御手洗側のご利益は浄化です。
令和2年の干支、ねずみがいます。
おみくじ結び処もねずみです。
桜門をくぐります。
中門です。
ご本殿はこの中門の中にあります。
特別拝観では、中門の中に入り、本殿と権殿を近くから見ることができます。
この本殿と権殿は、全く同じ造りの建物が2つ並んでおり、普段神様がいらっしゃるのは本殿。
式年遷宮などの際、一時的に神様がお住まいになるのが権殿だそうです。
特別拝観を申し込むと、浄掛をいただきました。
この浄掛には、なんと御社殿の屋根檜皮(ひわだ)の古材が含まれているとのこと。
式年遷宮の際、取り換えられた屋根の古材だそうで、とても貴重なものです。
参拝後は自宅に持ち帰り、神棚にお祀りするか、もしくは神社にお返しし、お焚き上げしていただくかのどちらかです。
もちろん、有難く持ち帰らせていただきました…。
ここから先、本殿、権殿を近くから撮影するのは禁止なので画像はありませんが、特別参拝はとてもおすすめ。
お参りされた際には、ぜひ特別拝観を!
特別拝観のあと、中門の外からなら撮影OKとのことでした。
中にも小さな立て砂があり、説明書きには「国宝」とあります。
CHECK上賀茂神社・特別拝観はこちらから
中門の階段から後ろを振り返ると、桜門が美しい。
川尾神社~新宮神社・山尾神社へ
桜門を出て、片岡橋を渡らず、脇の小径を左にすすみます。
川の横を歩きます。
途中に川尾神社がありました。
「迷いを取り除く神様」だそうです。
さらに進むと、階段が出てきました。
山尾神社と新宮神社です。
こちらは毎月第2・第4日曜日の縁日のときだけ門が開きます。
新宮神社のご利益は癒し。山尾社は山の神様です。
新宮神社は別名「貴布禰神社」ともいいます。
縁結びで有名な京都左京区の貴船神社は、もともとこの上賀茂神社の摂社だったのですね!
縁日の日であれば、新宮神社の御朱印も授与できます。
CHECK新宮神社についてはこちらから
階段の途中、伊勢神宮の遥拝所がありました。
澄んだ小川。
浄化と癒しのご利益がすごいです。
縁結びの神様・片山御子神社
片岡橋まで戻ってきました。
橋をわたります。
片岡橋から見える風景。
縁結びの神様、片山御子神社です。
ご祭神は、賀茂別雷大神の母神である玉依比売命(たまよりひめのみこと)です。
恋愛成就のご利益があり、紫式部が描かれたハート型の絵馬がたくさん奉納してあります。
上賀茂神社の公式ホームページによると…
賀茂玉依比売命が石川・瀬見の小川(鴨川の上流)で身を清めていたところ、丹塗り矢が流れてきて、矢を持ち帰られたところ、不思議な力で解任された。
とあります。
その時、宿ったお子こそが賀茂別雷大神であり、現在の上賀茂神社の起源となるのです。
玉依比売命は多くの女性が崇拝する、女性の神様です。
屋根には上賀茂神社のご神文である、二葉葵が。
上賀茂神社の神話にも、葵は登場します。
天上へと上っていかれた賀茂別雷大神に会えなくなり、悲しんでいた玉依比売命の元に「私に会いたいなら、葵の葉で冠を編み、祭をして待ちなさい」とお告げがあったそうです。
須波神社・玉橋・岩上・橋殿へ
片岡神社のすぐ近く、石段をのぼったところにあるのは須波神社です。
癒しのパワースポット。
玉橋と桜門。
美しい風景で、大人気の撮影スポットです。
御物忌川に沿って進みます。
「岩上」という神域がありました。
葵祭のとき、宮司が勅使と対面され、御祭文に対して神の意志を伝える「返祝詞」(かえしののりと)を申されるという場所です。
上賀茂神社のご祭神が降臨とされたという神山(こうやま・賀茂山)とあわせて賀茂信仰の原点です。
境内の説明文によると…
神と人との心の通路でもあり、「氣」の集中する場所である。
すごいパワースポットです。
舞殿(橋殿)です。
土屋と呼ばれる建物があります。
橋殿の隣にある橋をわたり、渉渓園(しょうけいえん)へと向かいます。
小川の祓い処。
ここで祓いの短冊を流します。
紫式部の歌碑がありました。
紫時式部は、足しげくこの上賀茂神社に通ったそうです。
ならの小川の横をすすみます。
小川の横、岩本神社がありました。
賀茂山口社です。
山口社の向かいには、渉渓園です。
曲水宴を復活するため、平安時代の庭園を再現した庭園で、かつては神宮寺があったそうです。
ご神木の睦の木。
願い石です。
この辺りは龍の住む池があり、その池の底から出土した石がこの願い石だと伝わっています。
両手で石に触れると、石の力をもらうことができるとのこと。
願い石の隣には、賀茂山口社の遥拝殿があります。
願い石に両手で触れ、そのあと山口社に参拝することでパワーをいただけます。
近いところからお参りしましたが、改めて遥拝殿からもお参りします。
この渉渓園(しょうけいえん)という庭園では、「曲水宴」が催行されます。
平安絵巻がそのままよみがえったような素晴らしい宴です。
上賀茂神社の御朱印
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上賀茂神社のアクセス
〒603-8047 京都府京都市北区上賀茂本山339